イヤーノート2025(電子版)
第114回 医師国家試験【体験記】そんなつもりじゃなかった…まさかの卒試落ちから逆転!秋から始める国試対策
こんにちは、編集部のY.Kです。
マッチング採用試験が落ち着いてほっとするのも束の間、
次にやってくるのは卒業試験!
受験生の1年間は、次から次へと忙しいですね。
今日は、まさかの卒試落ちを経験しながらも、
『QB』を工夫して使い、国試を見事乗り切った先輩の体験記をご紹介します
「QBの1周目問題、まだ解ききっててない…卒試も自信ない…」と不安なあなた、
「ゆーて国試って90%が受かる試験でしょ?」と油断しがちなあなた、
先輩の体験記を読んで、この秋からを乗り切るヒントにしていただければと思います!
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そんなつもりじゃなかった…
まさかの卒試落ちからの逆転!秋から始める国試対策
(東京慈恵会医科大学 A.Fさん)
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『秋から国試対策を始めた』と聞くと、「コスパいいタイプの人か」と思うかもしれません。
むしろ私は、もともとコツコツやるタイプの人だったのです。
そんな私が、秋から本格的に国試対策を始めるようなかけこみ派になってしまったのは、
「国試って90%の人が受かる試験でしょ。大丈夫でしょ。」と国試をなめていたからでした。
かけこみ派も様々だと思いますが、私の勉強法が参考になればと思います。
■国試対策とは無縁の夏
私がネット講座を見始めたのは5年生の秋頃でしたが、
6年の夏はマッチング試験や東医体、旅行にいそしんでいたこともあり、
この時、国試対策という概念は頭の片隅にあるかないかといった感じでした。
■終わらないネット講座
夏には終わらせようと思っていたネット講座ですが、
9月にあるPcc-OSCEの対策にかまけているうちにズルズルと延び、
結局、ネット講座を見終わったのは10月の卒試が終わった頃でした。
■全国平均に遠く及ばない模試結果
そうこうしている間に、はじめての模試を受けることになりました。
当然ですが結果は悪く、全国平均にかすりもしていませんでした。
しかし、この時の私は「まぁ、こんなもんでしょ。勉強すれば伸びるよ。」と思っていました。
■まさかの卒試落ち
卒試を受けた10月の私は、「卒試はギリギリ受かるはず!」という謎の自信に満ちていましたが、結果はなんと不合格。
その一方で周りの友達は受かっているのを見て、ここではじめて「もしかしてヤバいかも…」と思い始めました。
■助けてください!QBさま!
卒試の再試を受け、なんとか卒業の切符を手にした私は、やっと本格的に国試対策を始めました。
国試に合格するためには、みんなが解けている問題を確実に解けるようになることが重要だと思い、
11月から『QB』のメジャー・マイナーの「1周目問題」を解くことにしました。
私は、問題を解く前にまず各章の大項目の先頭に掲載されている「Overview」と「メシュレポ」に目を通していました。
ここには、各章の定番問題や最近の傾向が記載されており、
知識も薄く、時間もない私の代わりに情報をまとめてくれるありがたい存在でした。
ここでザックリとしたイメージをつくってから問題を解いていきました。
この時、『QB』に書き込みをするのではなくネット講座で使用していたテキストに直接書き込んでいました。
『QB』をもう一度見返す余裕はないだろうと思っていたからです。
そして、各疾患の最後にある、疾患のまとめページ「MINIMUM ESSENCE」でおさらいをするというのを繰り返していました。
こんな調子で解いていたので、演習数は50問/日程度で精一杯でした。
1周目問題を一通り解き終わったのが12月の下旬でした。
■みんなが解ける問題を確実にする
正答率の良い問題は、直近に似たような問題が出ていることが多かったので、
年末から直前期までは、ひたすら過去3年分の『回数別』を繰り返し解きました。
まずは全問2周ずつ解き、3周目は間違えた問題だけを解くといった感じです。
これと並行して『QB公衆衛生』と『QB必修』を解いていたので、『回数別』1年分/週といったペースでした。
1月の下旬頃には、なんとか仕上がり、あとは手薄になっているマイナー科を深めたり、公衆衛生の動画を見直したりしていました。
■最後に
秋から国試当日までの3ヶ月間、決してやらなかったことが2つあります。
1つ目は、睡眠時間を削ることです。
睡眠時間が短いと、お昼頃にぼーっとしてしまい、問題文を読んでいるようで読んでいない時間が発生するからです。
決まった時間内に集中するようにしていました。
2つ目は、変に手を広げることです。
秋から国試直前期にかけて「□□の○○講座とった方がいいらしいよ」みたいな噂が学年で流れると思います。
これは結構なパワーワードで、引っ張られそうになります。
時間に余裕がある人は○○講座をとっても大丈夫です。
でも、かけこみ派の人は、その○○講座を十分にやるだけの時間も知識もないはずです。
みんなが解けている問題を確実に解けるようになることを優先した方が合格に近いと思います。
私がここに書いた勉強法は、いくつもある勉強法のうちの1つでしかないと思っています。
90%の人が受かるということはそれだけ合格する勉強法があるということだと思います。
ぜひ自分に合う勉強法を探してみてください!
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いかがでしたか?
もし危機感を感じたあなたは、今がまさに始めどき!
ぜひ参考にしてみてくださいね。
(編集部Y.K)