第118回医師国家試験問題解説
[5~6年生向け]【国試体験記】12月に偏差値29→逆転合格!合格の秘訣は…?
いよいよ寒さも本格化.お布団から出るのがとてもつらい気温になってきました.
国試受験生の皆様は凍える体に鞭打って,勉強に励まれていることと思います.いつもお疲れ様です!
国試対策を12月から本格化した皆様の中には,卒業試験がギリギリまであり,まだ十分に対策を進められていない…!!という方もいらっしゃるかと思います.
そうした中で模試を受けてみたものの,なかなか成績が振るわず焦りが…とお悩みの方,いらっしゃいませんか?
この記事では,12月の模試で偏差値29を取ってしまった先輩が,いかにしてその後挽回したかについて,その体験談をお送りします!
模試の成績や勉強の進み具合に悩んでいる方,是非とも先輩のお話を参考にして,諦めずに走り抜いてくださいね!
12月模試で偏差値29だった私が国試に合格した話
K大学 Tさん
だんだん冬めいて国試まで残り数ヶ月となったこの頃,
「模試で偏差値が平熱あれば国試に受かる」という言説を耳にしたことはありますか?
6年冬の私もその言葉を信じて,
適当にQBを解き進め,気まぐれにQ-Assistを見て日々を過ごしていました.
(なんなら卒試の3日前まで調子こいてライブに行ってました)
そしてちょうど国試まで残り2ヶ月となったある日,
冬模試を受験したのですが,返ってきた結果は…このザマです.
内科系の総合偏差値29.7!!!
平熱どころか,低体温で死後6時間程度経過しています.角膜混濁が始まっていますね.
そもそも成績が中の下だったうえ,過去問に頼りきりで漠然と適当に勉強していたせいでしょう.
こうして屍になってしまった私ですが,その後2ヶ月は以下のような経過で無事国試合格を勝ちとりました.
私が取り組んだこと
① 国家試験と同じスケジュールで行動する(12月〜当日まで)
国試は時間と体力との勝負です.
まず私は,国家試験とほぼ同じスケジュールで勉強することにしました.
朝に強くなるため毎日午前6時起床,7時に勉強開始していました.
眠くてあまり頭が回らない朝や眠前は,公衆衛生など暗記系分野を中心にQBの1周目問題をひたすら解き,日中は国試と同じスケジュールで模試のやり直し,分野別の1周目問題,Q-Assistの公衆衛生の講座と必修の講座の視聴,回数別などを解いていました.
必ず日付が変わるまでに就寝するようにしていましたが,
食事などの時間を除いても1日12〜14時間は勉強していたと思います.
② 模試の分析・QB1周目問題(12月上旬〜中旬)
模試の復習としては,正答率60%以上だが自分が不正解の問題のみ復習し,類似分野の過去問をQBで解いたり,気になるところだけQ-Assistの動画を見ました.
正答率が低い問題は本番で出題されても割れ問になり,合格にはほぼ関係ありません.
狙うべきは正答率6〜7割の「解ける人はしっかり解けるが,解けない人もそこそこいる」問題です.
当然ながら,正答率8割以上の「みんなが解ける」問題も絶対に落としてはいけません.
また,1周目問題を解いただけでも国試で出題されるポイントの傾向は掴めます.
模試で間違った問題を解き直す→関連分野の1周目問題を解く を繰り返していると,QBオンラインのグラフがこんな感じになりました
12月から本気を出し始めたのが丸わかりですね.
この約16000問のうちほとんどが1周目問題です.
全問解いたのは公衆衛生と必修だけ,他の各論は1周目のみしか解きませんでした.
(ちなみに動画も公衆衛生と必修以外は全部見切れませんでした)
ただし,1周目問題は解説の要点をショートプレゼンできるくらいに何度も解きました.
最終的には問題文の数行を見ただけで続く文章や選択肢と正答・誤答・解説まで言える,
1周目問題の百人一首状態になっていたのを覚えています.
③ 回数別を5年分,各5回あるいは3回ずつ解く(12月下旬〜1月下旬)
上記①の通り,本番と同じスケジュールで解きました.
過去3年分は5回,過去5年分は3回解きました.
1回目→普通に全問解く(知識がないので全然解けない)
2回目→1回目の誤答だけ解く
3回目→再度全問解く
4回目→3回目の誤答と,それに関連する1周目問題を解いたりQ -Assist動画を見る
5回目→最後にもう一度全問解く
回数別は紙で購入していたので,最後に解く時はマークシートを切り離して本番さながらに解きました.
絶対に合格して2度とこの回数別を使わない,という覚悟も込めて本文に書き込みもしました.
国試本番の緊張感に耐えられるよう,回数別を解く時は友人のいる勉強部屋ではなく,静かな図書館で解いたのも忘れられません.
私が2ヶ月で取り組んだことは上記の3点くらいです.
他にもいくつか教材を使いましたが,とにかく1周目問題で国試の傾向を分析すること,そして,自分の苦手分野を把握することが合格の決め手になったと思います.
最後に
最後に,何より忘れないでいただきたいのは,『国試当日まで諦めない』ということです.
国家試験は9割の学生が受かる試験です.
どんなに成績が良くても,プレッシャーで実力を出せなかったり,体調を崩して受験できなかった同級生もいました.
冬模試で屍だった私でも合格できたのですから,この体験記を読んだみなさんも最後まで諦めず,油断せずに国試対策に取り組んでください.
最後まで諦めずに王道的な国試対策を続けることで,偏差値29から挽回して無事に合格を手にされたようですね!
国試の勉強のゴールドスタンダードは,「みんなが知っている知識に抜けをなくすこと」です.
もし現時点で「卒試対策に追われて国試の勉強が……」「模試の成績がピンチ!」という方がいらっしゃいましたら,この先輩の体験記のような,
●規則正しいスケジュールで
●朝から晩まで勉強に集中して
●1周目問題を完璧にする
という,きちんと短期集中して他の国試受験生が仕上げてくるラインの知識を詰め込むという対策は大変有効だと思われます!
実際,下記の記事では成績別に国試受験生の直前期の学習状況を分析しているのですが,
最終的に中間層以上の成績を収めた人は,朝型の勉強スタイルで,国試直前の1月には1日平均100問以上問題を解いていた
という結果が明らかになっています.
上記の分析記事では早めの対策が推奨されていますが,直前期の今,勉強の仕上がりに不安を感じている方も決して諦めてはいけません!
本記事の先輩も,12月からとにかく勉強に打ち込むことで最終的に合格されています.
他にも,11月末の模試で偏差値30だったところから,短期集中で1周目問題から得た知識と回数別を仕上げて逆転合格したという先輩もいらっしゃいます!
直前期は国試の合格を左右するとても大切な時期.今の学力に自信がない方も,地道に勉強を積み重ねてきたという方も,ラストスパートを最後まで走り抜いてください!
私達は,いつでも国試受験生の皆様を応援しています!