レビューブック 公衆衛生 2025
まだ伸ばせる公衆衛生!問題演習で底上げを【第113回 医師国家試験対策】
公衆衛生担当の編集部Fです.
今年最後の記事で,国試における公衆衛生の重要性を再度お伝えしたいと思います.
■公衆衛生の重要性
・公衆衛生の出題数(必修以外)
公衆衛生は112回の一般問題100点中33点,臨床問題199点中4点であり,
合計299点中37点を占めています.
10問に1問以上は公衆衛生というわけです.
・公衆衛生の出題数(必修)
なお,必修に関しては一般問題50点中15点,臨床問題150点中15点であり,
合計200点中30点,15%を占めています.
公衆衛生は必修とともに大きく合否を左右する分野である,と言えます.
■対策に過去問の演習は必須!!
さて,国試まで2ヵ月を切りましたが,皆さんはどのように対策していますか?
メディックメディアの「Q-Assist公衆衛生」をはじめ,現在は多くの講義動画があり,
ほとんどの方が利用しているかと思います.
しかし,公衆衛生は基本的に定番問題が多いため,
過去問演習をしっかり行えば十分に合格点をとることができます.
講義動画を利用する場合でもしない場合でも,過去問題集は必須なのです.
その過去問題集の中で,8割を超える受験生が使っている*のが,
『クエスチョン・バンクvol.6 公衆衛生』(以下『QB公衆衛生』).
*112回医師国家試験採点サービスアンケートより(有効回答数3,234人)
国試はみんなが得点できる問題を確実に得点することが重要となる試験です.
そのため,みんなが解いている過去問題集を解けるようにすることが,何よりも大事です.
■支持される理由は「不正解の選択肢も勉強できるから」
なぜ『QB公衆衛生』は多くの受験生に支持されているのでしょうか?
それは正解選択肢が正しい理由だけでなく,不正解選択肢についてもなぜ正しくないのか,
逆にその選択肢が正解となるのはどういう場合か,までしっかり解説しているからです.
この不正解選択肢を含め,繰り返し演習することが大切です.
国試では,過去の類問で不正解だった選択肢の内容が重要になる,というケースが多いため,
不正解選択肢の意義までしっかりおさえておくことが,得点力アップにつながるのです.
具体例を見てみましょう.まずは110回の以下の問題です.
※掲載している正答率はメディックメディアの医師国試採点サービ
■不正解の選択肢が出題された例
110G11
x歳での生存人数をlxとし,x歳以上の定常人口をTxとした場合,x歳の平均余命はどれか.
正解はb(正答率47.3%)ですが,誤ってdを選んだ受験生が30.8%いました.
dは平均寿命からx歳を引いており,一見x歳の平均余命となりそうですが,
平均寿命-x歳>x歳平均余命となることが知られています.
※この問題に関しては,次回の記事で詳しく解説します.
今回の記事では,とりあえず上記の青字部分をひとまず覚えておいてください.
この110G11の不正解選択肢dの知識が必須となる問題が翌年の111B21で出題されました.
111B21
厚生労働省の簡易生命表(平成27年)で80歳の日本人女性の平均余命に最も近いのはどれか.
a 3年
b 6年
c 12年
d 18年
e 24年
日本が世界トップクラスの長寿国であることは一般的にも知られており,
具体的な年齢(約87歳)も含めて知っている受験生は多かったと思います.
しかし,おそらく平均寿命-x歳=x歳平均余命になる?と考えてしまい,
誤ってbを選んでしまった受験生は70.3%に上りました.
平均寿命-x歳>x歳平均余命となることから,正解はcとなります.
『QB公衆衛生』では,110G11の解説でdを含めた不正解選択肢がなぜ誤りなのか,
一つ一つしっかり解説しています.
110G11の不正解選択肢をしっかり吟味しておけば,111B21でcを選べるというわけです.
■まだ伸ばせる!公衆衛生はやればやるほど成果が出る!
一つの例を挙げて,不正解選択肢を含めた過去問演習の重要性を紹介しました.
講義動画で一通り勉強した方も,過去問演習は必ずこなすことをお勧めします.
なぜなら,公衆衛生はやればやるほど目に見えて成果が出やすい科目だからです.
この時期からでも最も得点を伸ばしやすい科目,と言っても過言ではありません.
講義動画のインプットだけでなく,過去問演習によるアウトプットも,
ぜひ実践してみてください!
※メディックメディアは本日から年末年始休暇に入り,
1/7(月)より営業を再開いたします.
皆様もどうぞ良いお年をお迎えください.
(編集部F)