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第113回 医師国家試験分析(前編)

 

2019年2月9,10日の2日間にわたり,113回医師国家試験が行われました.

 

メディックメディアでは国試採点サービス「講師速報」を行い,おかげさまで7,500人を超える受験生の方に参加いただき,たくさんの有用な情報を得ることができました.

 

そこで,このコーナーでは採点サービスで得られた情報などに基づき,

「113回国試の傾向はどうだったのか」,「受験生はどのような問題でつまずくのか」

を分析していきたいと思います.

 

114回国試に向けた対策のために,ぜひ分析結果を活用してください.

 

 

■合格状況(113回医師国家試験)

 

合格率は例年90%前後!

最初に,113回国試の合格状況と,103回以降の合格率の推移をみてみましょう.

 

まずは受験者数.109回では9,000人を,そして112回では1万人を突破しました.

次に合格率ですが,こちらは変わらず90%前後で例年安定しています.

10人のうち9人が合格する試験だけに,「他の人が解けない問題を解けた人」が合格する試験ではなく,「多くの人が解けた問題を確実に解いた人」が合格する試験といえるでしょう.

つまり,他の受験生の動向から大きく外れた勉強をしない,「不合格とならない勉強」を心がける必要があります.

 

 

■大学別合格状況(113回医師国家試験)

 

※(  )内は新卒

 

 

■出題数と時間割

 

出題数は各日で異なる

医師国試では, 2日間で全400問が出題されます.

1日200問ずつ出題されるのかと思いきやそうではなく,

113回では次のような配分で出題されました.

各論は1日目と2日目で出題数が同じですが,必修は2問差,総論は18問差で2日目が多くなっていました.

制限時間も同様に,必修と総論で2日目の方が長くなっています.

 

1問あたりの所要時間

さてここで,1問をどれくらいのスピードで解いたらいいか考えてみましょう.

単純に,それぞれ制限時間を出題数で割ってみます.

どのコマもだいたい2分で1問解かなければなりません.

ただ,どの問題も均等に2分使っていいわけではありません.

当然,一般問題より臨床問題の方が問題文を読む時間がかかります.

また,どのブロックにおいても見直しの時間を設ける必要があります(マークミスに要注意!).

本番までに模試などを受けて,自分なりの時間配分を検討しておきましょう.

 

ちなみに,両日とも試験開始時間が9:30,終了時間が18:30です.

2日目の制限時間が長くなっているということは,その分,試験と試験の間の休み時間が短くなっているということです.

休み時間の間に勉強したい場合は,このことをふまえて計画を立てておくといいかもしれません.

 

 

■出題形式

 

五肢択一だけじゃない!

国試の出題形式で最も多いのはA形式とよばれる五肢択一です.

その他に,X2,X3形式とよばれる“5肢のうち2つ,3つ選ぶ”問題も出題されています.

また,出題数は少ないですが,“計算問題”も出題されています.

113回を例に選択肢形式別の出題数をみてみましょう.

問題形式としては圧倒的にA形式が多くなっています.

また,昨年は姿を消していた多肢選択とよばれる“6肢以上の選択肢から選ぶ”問題が,今年は再度出題されました.

 

曖昧な知識では正解できない!

では次に,選択形式の問題の平均正答率をみてみましょう.

112回,113回ではA形式とX3形式で正答率に差がなく,X2形式のみ正答率がやや低いという結果になりました.しかし,例年はX2,X3形式の問題の平均正答率の方が,A形式ものよりやや低くなる傾向にあります(111回の平均正答率参照).知識が曖昧なままだと,解答を1つ選べても,もう1つが選べないという悔しい結果になってしまうかもしれませんね.

 

計算問題は落ち着いて正確に!

今年も計算に関する問題が2問出題されました.

そのうち1問【113A75】は正答率がなんと42.2%.

半分以上の受験生が解けなかった問題です.

しかし,もう1問【113F84】は正答率91.8%と逆にほとんどの受験生が解けた問題でした.

この差は,今までに出題されたことのある内容か否かという点によります.

 

また,計算自体は簡単な問題でも,与えられた検査データの中から必要なものを正しく選び出せるかどうかというところで詰まる受験生も多いようです.

計算問題の演習では,まず重要な公式,特に出題されたことのある公式やその周辺の公式をピックアップして覚えること,さらに問題文中から計算方法を読み取ることや,丁寧に手計算することを心がけましょう.

 

 

■合格基準

 

3項目を全て満たせば合格

国試では,「必修問題」と「一般問題・臨床問題」のそれぞれに合格基準が設けられており,

そのどちらも合格基準を上回らなければ合格できません.

(111回までは一般問題と臨床問題の合格基準が別々にありましたが,112回からは一般問題と臨床問題が1つの基準となりました)

また,ある一定の数の禁忌肢を選択してしまうと,それだけで不合格になってしまいます.

113回の合格基準を実際にみてみましょう.

必修問題の合格基準は,年によって変わらない絶対基準です.

他の人ができていようがいなかろうが一定の得点を取らなければ合格できません.

対して,一般・臨床問題の合格基準は相対基準です.

他の受験生の出来具合で基準が毎年変わりますが,例年65%〜70%程度がボーダーとなることが多いです.

 

 

■採点除外等の取り扱いとした問題

 

国試には毎年,合格発表時に厚労省から採点除外となる問題や,複数正解となる問題が発表されます.

113回では以下の4問でした.

①のケースは,今のところ必修問題のみが該当します.

採点除外は,基本的には平均正答率の低いものが該当しますが,常にそうとは言いきれないので注意しましょう.

 

113回国試分析,前編はここで終わりです.

 

中編では不合格者についての細かい分析を行っていきます.