コラム

[5,6年生向け]マッチング体験記③:研修病院,選ぶ技術,選ばれる努力(後編)

 

みなさん,こんにちは.編集部Y.Kです.

 

先々週より,マッチング体験記シリーズをお送りしてまいりました.

今回は,最後となります3回目のマッチング体験記をお送りいたします.

採用試験の体験を教えていただきましたのでご一読ください!

 

シリーズ第1回・第2回目の記事はコチラ↓

▶︎マッチング体験記①:ゼロから始めるマッチング

▶︎マッチング体験記②:研修病院,選ぶ技術,選ばれる努力(前編)

 

 

◆◆◆

研修病院,選ぶ技術,選ばれる努力(後編)

(日本医科大学 K.S)

◆◆◆

 

今回は採用試験について体験記を綴ります.

 

 

■まずは履歴書!

人は出会って7秒で印象を決めて,あとはそれを肯定するだけ,という話を聞いたことがあります.

つまり最初の印象=履歴書がめちゃめちゃ重要.意外と一番大事かもしれません.

履歴書を採点していたり,それで一次審査したりする病院もあります.

証明写真は,一般的な就活などで有名な写真館で撮ってもらいましょう.

文字はちゃんとしたボールペンで,とにかく丁寧に!誤字脱字があったら落ちる,と思うくらいでもいいです.

僕は国語力に自信がなかったので,いろんな先輩の履歴書を見て表現を盗みました.

就活を経験した社会人の友達などに,内容をチェックしてもらうのもいいですね.

 

 

■差が出やすい筆記試験

筆記試験は,医学試験and/or小論文(and/or英語試験)が一般的です.

筆記試験の配点は多くても半分.筆記試験がなく,国試に受かればokというところもあります.

 

<医学試験>

国試の過去問レベルのところもあれば,専門医レベルのところもあります.

有名病院であればあるほど,学力に自信がある人が受けるので,問題は難しくなる傾向に.

特に内科コースは筆記重視のところが多いので,十分に対策をしておいた方がいいと思います.

 

過去問が使い回されたり,その病院や先生の専門の特色を反映して疾患が偏ったりすることもよくあるので,過去問入手と対策は必須と心がけましょう.

具体的な対策としては,過去問を解く→『イヤーノート』で確認,の繰り返し.

Dr.Jinushiのマッチング対策勉強法を参考にしました.

よく出る疾患はページ丸ごと覚えてしまうくらいがいいです.

 

また採用試験では,臨床問題よりも一般問題の出題が多いので,『データ・マニュアル』が役に立ちました.

国試に出た20年分の知識を整理できます.

 

(参考)

▶︎K.Sさんの『イヤーノート』の使い方

 第114回 医師国家試験【体験記】合格への近道『イヤーノート』で国試9割得点!

https://informa.medilink-study.com/web-informa/post27682.html/

▶︎【Dr.Jinushi】イヤーノート付録が大活躍!マッチング対策勉強法

https://youtu.be/CWCk1E1aw9U

▶︎データ・マニュアル

https://informa.medilink-study.com/book/datamanual-kakuron.html/

 

<小論文>

正直,何を見ているのか分かりません.

僕が意識したポイントは,丁寧な字で書くこと,文章の中に自分の経験を盛り込むこと,くらいでしょうか.

出題されるテーマは面接質問集などの内容に近いので,面接対策が小論文対策になりました.

もちろん,過去問で練習しておくのはマスト.

 

<英語試験>

一部の有名病院では英語試験があります.

英語論文を読ませるものもあれば,自由論述だったり,MCQだったり.

英語論文が出されるところを受けるなら,1日1つNEJMの論文を読んでおくと対策出来ますが,自由論述は正直帰国子女には敵いません.

MCQはUSMLEの臨床パートを解いておくのがいいかも.

 

 

■部活歴は面接で強みになる?

面接では,病院志望理由医師志望理由志望診療科は当然聞かれるものと考え,答えを用意しておきましょう.

意外と落とし穴なのは,他にどの病院を受けるのかとその理由,それぞれ何番目に志望しているか,です.

受ける病院に一貫性がなかったり,志望理由と異なっていたりすると信用されません.

パッと答えられないことも多いので,これも答えを用意しておいたほうがいいです.

 

「部活を頑張った」ということをアピールポイントにしがちですが,ほとんどの人が部活歴でアピールしてくるのでそれだけではNG.

キャプテンをやっていたとか,優勝したとかではなく,採用側が気になるのは「部活を通して何を学んだのか」です.

部活でどんな経験をして,それが医師として働く上でどう役に立つのか,チームワークやリーダーシップという点で,どういうところを気をつけたか,などを必ず考えておいて答えられるようにしましょう.

それが答えられなければ,部活をしてこなかった人と同じです.

 

市中病院では体力も重視されるので,体力に自信があることやストレス解消法なども話のネタとしておすすめ.

噂では,「東医体で最後まで頑張りました」と言うとウケがいいらしく,一部の大学はマッチング前にみんなで外で日焼けするそうです(笑)

 

また,部活だけだと他の人と差をつけにくいので,留学研究ボランティア学生団体資格取得など,他の人にはない経験をアピールできるとより印象に残ります.

これらの内容は面接で根掘り葉掘り聞かれますが,嘘をつくと表情で分かるそうです.

 

最後に…コネも大事です.実習で先生に積極的に話しかけたり,勉強会に参加したり,日頃から知り合いを増やす努力をしておきましょう.

 

 

■医師の就活とは

結果的に,第一志望の市中病院にマッチすることができました.

僕はマッチング対策には時間をかけたほうですが,初期研修という期間の大切さを思うと無駄ではなかったと思っています.

医師の人生は,最初の2年間いかに頑張れるかが予後因子となり,最初に頑張れなかった人はその先一生頑張れないそうです.

また,研修医時代の出会いがその先の医師人生を左右するとも言われます.

つまり,マッチングは受験と同じかそれ以上に大事といえます.

 

部活や進級試験もあり大変だと思いますが,みなさまもチャレンジしてみてはいかがでしょうか.

 

 


 

 

どうでしたか?

 

初期研修は一生に一度きり.

かけがえのない時間を後悔なく過ごすために,マッチング対策はとても重要ですね!

 

みなさんが希望通りの病院にマッチできることを願っています.

 

(編集部Y.K)

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