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[5,6年生向け]マッチング体験記②:研修病院,選ぶ技術,選ばれる努力(前編)

 

みなさん,こんにちは.編集部Y.Kです.

 

今回は,マッチングに関する体験記の第2回目をお送りいたします.

「どんな病院を選ぶべきか?」という,マッチングの1歩目のステップについての記事です.

 

マッチングについて考え始める4・5年生,必見!であるとともに,

病院見学のラストスパートをかける6年生にとっては,自分がどうしてその病院を選んだのかを見つめ直すきっかけになる内容ですよ.

 

シリーズ第1回目の記事はコチラ↓

▶︎マッチング体験記①:ゼロから始めるマッチング

 

 

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研修病院,選ぶ技術,選ばれる努力(前編)

(日本医科大学 K.S)

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■市中病院vs大学病院

僕は4年生の夏,CBTが終わった頃にマッチングについて考え始め,レジナビに行ったり,医師のブログやSNSで情報収集をしたりしました.

そこで見えてきた市中病院と大学病院のメリット・デメリットについて,以下にまとめます.

 

○市中病院のメリット

・研修医の数が少ないため,症例や手技の取り合いにならない.

・一度しかない初期研修の期間で,手厚い指導が受けられる.

・優秀な人が集まるため,良い人脈ができる.

・基本的に給料が高い.

 

×市中病院のデメリット

・首都圏は倍率が高く,対策が必須である.

・馬の合わない同期がいたとき,人数が少ないと悲惨.

 

○大学病院のメリット

・出身大学だと顔見知りも多く,設備も知っているのでやりやすい.

・対策がほぼいらないので卒業試験の勉強ができる.

・その大学病院の医局で専門研修を希望する場合,入局に有利となる.

 

×大学病院のデメリット

・2年目と合わせて80〜100人近く研修医がいる場合もあるので,症例や手技の取り合いが発生する.

・優秀な人ばかりではなく,周りに流されて楽しがち.

・基本的に給料が低い.

・寮がないか,あっても遠かったり高かったりする.

 

 

■Commonな症例を広く診る力

僕の意見ですが,内科・外科志望の人は基本的に市中病院の方がいいと思います.

市中病院では豊富な症例や手技を経験できるからです.

症例や手技は,どんなにやる気があっても自分の力で増やすことはできません.

 

症例数について,単純に計算すると「病床数÷研修医の人数」持ち患者数のmaxになります.

大学病院では,例えば800床÷100人(研修医2学年)とすると最大8床しか持てません.

加えて,大学病院などの特定機能病院は,診療所や地域医療支援病院では診ることのできない専門性の高い疾患・症例を扱うことが多いため,研修医が担当できる数にはさらに限りがあります.

大学病院には専攻医というライバルがいることも多く,指導医から見ても,1ヶ月限りのローテートの研修医よりも入局してくれた専攻医にたくさん教えたいと思うのが本音だと思います.

 

一方,市中病院では,600床÷30人とすると大学病院の倍以上の症例を経験できます.

また,市中病院では,研修医を戦力として教えないと病棟が回らないので,より実践的な指導を受けられます.

僕は初期研修ではCommonな症例を広く診る力を養うことが重要だと考えており,そのチャンスは市中病院の方が多いと思います.

 

ただし,市中病院にもデメリットはあります.

人数が少ないところだと,合わない同期がいた時に大変だったり,指導医が忙しすぎてあまり教えてもらえず放置されることもあったりするようです.

市中病院では,やる気のある人は自分で勉強してどんどん成長できますが,あまり積極的でない人は,何も出来ずに初期研修を終えてしまうかもしれません.

 

 

■病院の規模はどのくらい?

臨床研修病院といっても,病院の規模はさまざまです.

病院の規模で考えた場合,志望科をローテートできることが最低条件になると思います.

研修医2年目の夏~秋までには志望科を決めなければいけませんが,実際にローテートしてみたら考えが変わった,というのはよく聞く話です.

血液内科やアレルギー・膠原病内科,心臓血管外科,呼吸器外科などはそもそも診療科が置かれていなかったり,指導体制が整っていなかったりする病院も多いので注意しましょう.

 

僕の場合は,救急志望なので,三次救急で有名な病院を探しました.

高度救命救急センターがあるという条件で探すと,東京では日医,杏林,帝京,墨東病院しかありません.

こうして病院の規模や診療科で条件付けすることで,ある程度病院を絞ることができます.

 

 

■ブランドは伊達じゃない

「ブランド病院」と呼ばれる有名病院には,指導体制が整っているとか,待遇がしっかりしているとか,倍率が高い理由が必ずあります.

第一志望で入った人が多い病院の方が,当然雰囲気もいいです.

また,そういった病院を目指すのは一般的に優秀な人が多く,多くの時間を一緒に過ごす同期としてとても頼もしい存在になります.

 

 

■入局先から考える

志望科が確実に決まっている場合は,専門研修を見据えた病院選びも必要です.

東京都では,眼科,皮膚科,麻酔科,形成外科などがシーリングの対象になっています.

(編集注:シーリングとは,新専門医制度において特定の地域や診療科に希望が集中することを防ぐために,専攻医の募集人数に制限がかけられることです.

2020年6月15日現在,東京都,神奈川県,愛知県,大阪府,福岡県の5都府県が対象となっています.)

シーリングがかかる地域・診療科を志望する場合は,その専門研修プログラムを持つ大学病院などで初期研修をすると,専攻医として採用されるときに有利になることがあります.

 

 


 

 

今回はここまでになります.

 

いかがでしたでしょうか.

病院選びは,知っておきたい情報がたくさんありますね.

家で過ごす時間の多い今,情報収集してみてはどうでしょうか.

 

次回のマッチング体験記第三弾は6月22日(月)にお届けします.

最後はいよいよ,採用試験編です.

お楽しみに!

 

(編集部Y.K)