マッチング

[3〜6年生]【体験記】3年生からのマッチング対策

こんにちは.編集のY.Kです.

突然ですが,医学生のみなさん,
マッチングについて,どんなイメージを持っていますか?

「6年生から始めるやつだっけ?」

「まだ先の話だからなぁ……」

「イメージもついてないしなぁ……」

確かに,日々勉強や学生生活を頑張っている医学生さんにとって,
実際に病院で働くことを想像するのは,簡単なことではありませんよね.
イメージがつきづらいのも当然のことです.

しかし,その「イメージ」は,
待っていたら向こうからやってくるものではありません.
少しの行動を起こすことで,ぼんやりとした未来を
現実にぐっと引き寄せることができるのです.

今回は,なんと3年生(!)から
積極的にマッチング対策をしていた医学生さんの体験記をご紹介します.

「そろそろマッチングについて考えなきゃ……」
と,考え始めているみなさん.
「けど,何からすればいいかわからない……」
そんな方はぜひ,この体験記を参考にしてみてください!


3年生からの計画的マッチング対策!

順天堂大学 R.Kさん


【希望進路に合わせて早めに計画開始!】

私はもともと、スポーツで怪我したり、喘息持ちで発作を起こしたりと、
病院(特に救急科)にお世話になりがちでした。
その頃から見ていた救急科Dr.たちの
「どんな患者に対しても臆せず対応できる」姿に憧れていたこともあり、
入学時から救急科を志望していました。
中でも、普段元気な人が急激にクリティカルな状況になりがちな外傷診療を専攻したいという
ある程度明確な目標があったので、そこから病院選びをしていきました。

一口に「救急に強い病院」といっても、
内科系の疾患に強いとか脳神経全般に強いとか循環器に特化して強いといった具合に、
それぞれの病院にそれぞれの「強さ」があります。

実際に見学し、科の先生に何が強みかを直接伺うことでその特徴が理解できるということから、
やはり病院見学は必要なものでした。

地域にこだわりがなかったうえ、部活をしたり留学の計画をしていたりで、
見たいところ全てに長期休暇の思いつきその場で行くとなると時間が足りなくなるのでは……と考え、
3年生の頃から、ざっと気になるところをリストアップして計画を立ててみることにしました。

市中・大学病院ともに3次救急を受け入れていて、かつ病床数が多く、
一定以上の症例数が集まる病院でいくつか候補を絞りました。

それでも北は北海道から南は沖縄まで、20以上の病院が挙がってしまったので、
レジナビなどの合同説明会に行ってみて、話を聞けたところを優先したり削ったりと、
さらに絞り込みを行いました。
(それだけいい病院が各地域にあるってことですよね)

そのうえで7〜8病院ほどに絞り、
自分の長期休暇の部活以外の時間との兼ね合いを考え、
5年生の終わりまでに行うべき見学について計画を立てました。
大体3年生の冬休み明けごろには立て終えていたと思います。

見学開始~予定は未定.イレギュラーの連発~

3年生の春休みから見学を始めたわけですが、
まぁ周りの反応の微妙さといったらありませんでした。
レジナビの時はどのブースの方も「3年生!?」みたいな反応だし、
病院に行けば先生や見学に来ている先輩から
「いやさすがに早いでしょ(笑)」なんて言われたりもしましたが、
見学に行ったり、再来したりした際には、
逆にその時対応してくださった先生や事務の方から覚えてもらえていたりもして
良かったのかなぁとも思います。

4〜5年生でも、長期休みごとに(旅行ついでに)病院見学をしていました。
5年生の春休みに留学の予定があったので、5年生冬までには一通り見学を終わらせて、
あとは検討するだけ……というところまで来てはいました。

ただ、計画って予定通りにいかないもんなんですよ。

見学した先で出会った学生から新しく他の病院の話を聞いたり、
先生やそのご友人と、お昼を食べたり、夜飲んだりして話す機会があるんです。
そうしているうちに「あっこの病院も良さそうだな、面白そうだな」と思うことで
あとから行きたいところが増えたりもします。

他にも、大学の予定や家の状況が変わって急に予定が合わなくなったり……
なんてこともあるので、
早いうちから計画して動いていくことを私はオススメします。

そしてさぁ日本出る準備するぞ〜というタイミングで到来したのがアイツです。
某感染症の大流行。せめてもうちょい待てよ。
出発2日前に留学がなくなり、思わぬ1ヵ月の休みができたので、
追加で行きたくなっていた病院の見学に行くことにしました。

【編集注】
新型コロナウイルス感染症の流行もあり,
病院の受け入れ体制も常に変動しております.
各病院の受け入れ状況は,各自ご確認ください.

6年生では学外実習を選択できる期間があるのですが、
そのころにはある程度臨床の知識も(学生なりには)身についてきていると考え、
リストの中でも、そのタイミングだからこそ行きたい
(一つ上の先輩を知りたい、先生に直近の自分を見てもらいたい)
ような病院を、実習先として選択しました。

病院によっては、その印象を大事にしてるところもあったりするので……
(実際、1ヵ所はそのために2回ほど行きました)

このタイミングでの外部実習は自分の意志で行っていることもあり、
それまでのどんな実習よりも充実していました。
積極性も長期にわたり見てもらうことができ、
(お約束なのかもしれませんが)
ぜひ受けて上位に登録して欲しい」と、
2ヵ所の病院から言っていただくこともできました。
そのときは少し認めてもらえた気がして嬉しかったのをよく覚えています。

気が付いたらやってきている!登録時期(マジで早い)

そんなこんなで出願も始まる7月になっていたので、
マッチングを考えている6年生の時間ってそんなにないんですよね。

6年生でやったことと言ったら

・実際に出願するのをどこにするか考える
・順位づけをどうするか考える
・試験対策の勉強

くらいです。

早いところでは7月あたりから出願が始まって書類だなんだでバタバタするので、
それまでには見学は終わらせておくようにしておくと良いと思います。

結局私は全部で8ヵ所ほど出願して
東奔西走して受験、順位登録をしました。
ここまで準備してきて受験もしに行ったけど、
結果が分かったのは2ヵ所だけでした。
結果やら病院からの評価やらってすごく気になりますよね。
でもわからないのが就活の世界です。

色々書いてきましたが、マッチング試験は結局就職活動なので
どれだけそこの病院に行くために策を講じて熱意を伝えるかで決まってくるものです。
それを確実にするためにも、早いうちから、試験日のゴールを明確にして計画を立て、
見学や対策を実行していくことが肝要です。

この記事を読んでいる6年生の方には参考になる話は少ないかもしれませんが、
これを読んだ時点から試験日を逆算してできることを着実に、
そして行きたい病院に対して、真摯に向き合ってやっていってほしいと思います。

5年生以下の学生さん、
ぜひともこの記事を読んだ時点から、ガンガン調べて計画立てて実行していってください。
今なんかはオンライン見学を活用するのも手です。
6年生になった時、実習に、卒業試験に、東医体・西医体に、病院見学に、マッチング試験に追われることのないよう、
つぶせるものは今のうちからやっていってください。

この状況で今までと違う点が多く大変だとは思いますが、応援しています。

皆さんの残りの学生生活が少しでも実りある良いものとなりますように。

おまけ

◼︎(私の)筆記試験対策

QBは5年生の終わりまでには一通りやる(深くというよりはざっと知識をさらう)

・6年生の7月までに穴を探して埋めていく

Quick Checkや卒業試験の過去問題を活用して知識の整理、専門医レベルの知識を入れる

→マッチング後の卒業試験の勉強にもなる

→これだけやれば、夏終わりくらいには国家試験取れるくらいのレベルにはなる


素晴らしい行動力ですね.

もちろん,医学生さんそれぞれの予定と計画があるかと思いますが,
早期から自分の将来を考え,行動できることは素晴らしいことです.

この記事を読んで,「マッチングってこんなもんか〜」と
少しでもイメージをつかむことができていれば幸いです.
みなさんも,自分に応用できそうな点を探して,
無理せず少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか.

……

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