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【全学年向け】今話題!?あのAnkiを使った勉強法

すっかり秋めいた日が増えてきましたね.皆様いかがお過ごしでしょうか.実習や卒業試験が終わり,いよいよ国試対策という方もたくさんいらっしゃることでしょう.

今回は,老舗フラッシュカード(単語帳)アプリであるAnkiをメインに使用し,見事115回国試合格を勝ち取った先輩の体験記をお届けします.

メディックメディア編集部にはたくさんの医学生さんがアルバイトにいらしてますが,昨今Ankiを使っているという話を耳にする機会が増えてきたと感じます.

これからいよいよ国試勉強を本格化させようと考えている6年生も,どのように国試勉強を始めようか迷っている5年生以下の方にも参考になるお話だと思います.ぜひ参考にしてみてください!


流行りのAnkiを使って勉強してみた

(ぶんちょさん)


実習〜卒試前:「Q-Assist」ベースのまとめノート

私の場合はまとめノートを一から作ることはしませんでした(というか,そんな技量がありませんでした).代わりに,「Q-Assist」(以下「QA」)のテキスト(PDF)をベースにGoodNotes上でまとめノートを作成をしていました.このノートにはポリクリ中に教わった内容や,「QBオンライン」を解いている最中に間違えた内容の他,補足事項,『イヤーノート』(以下『YN』)の知識などを書き込んでいました.「QA」のテキストには,既に疾患の基礎となる部分や外してはいけない重要事項が漏れなく載っているので,理解に繋がると同時に,一からノートを作るのに比べ時間の節約にもなりました.また,なるべく持ち歩く教科書やノートを少なくしたかったため,デジタルにできるものはなるべく集約するよう工夫していました.

さらに,デジタルデバイス(主にiPad)に触れる時間が長い中で,この時期にサブプリント(編集部注:「QA」で提供されている穴埋め形式のPDFテキスト)を使う際にiPad上での赤シートの作り方を見つけたので,動画にして配信しました. 7月頃から卒業試験が近づき,大学からはグループごとに自習室が与えられました.この頃,特に成績上位の人たちがこぞって口にしていたAnkiを思い切って導入することに踏み切りました.

卒試前〜国試勉強本格期:Ankiやってみたら意外とたのしい

Ankiは自分で作成できるフラッシュカードアプリです.私はカードを作る際はPCメインで,作成したカードを使用する(いわゆる,”Ankiをまわす”)際はスマホメインで使用していました.

ただこのAnki,なんとiOS(iPad OS)用のアプリが3,060円(2021年9月15日時点)と高価で,これが一番購入を躊躇う理由だったりしました.ただPCで使う分にはアカウント登録すれば無料で使えますし,Androidアプリも無料のようです.便利な機能が盛りだくさんですし,どうやらApp Storeでの売り上げが開発費にまわるようで,そう言われるとなんとも言えないですね.医学書の定価の半額以下,飲み会1回分,その他もろもろと踏ん切りをつけて,友人も一緒に買おう!と巻き添えにする形でようやく購入できました.

いざAnkiを使いはじめると,自分でカードの表裏を作れるだけでなく,任意の画像を挿入できたり,工夫の余地が沢山あることに胸が踊りました.そして何より,自分が今までデジタルでしてきた勉強と相性がいいなということに気づきました.

具体的には,Ankiでカードを作る際に,参照項目(編集部注:フラッシュカード裏面に補足として文字や画像を配置できるエリア)に「QA」のPDFを画像として貼ったり,『YN』の項目をアプリからコピペしたりしました.

カードのオモテ面.穴あきになっている.

ウラ面.オモテ面の穴あき部分の答えが見られる.その下には,参照項目として「QA」テキストの一部を画像で貼り付けてある.

上記のカードの編集画面.「参照」には「QA」のテキストのキャプションを貼っている.

卒試の勉強が進むにつれ,PDFとして所持していた卒試の解説そのままの内容をAnkiに入れることが多くなっていきました.卒試対策では過去問を3年分ほど解くので,作成したカードの分量は膨大になり,作成済みのカードを素早く検索する必要性が生じました.そこで,カードの内容を文字で登録するAnkiは「検索に強いノート」として重宝しました.GoodNotesにも手書き文字を検索してくれる機能がありますが,やはり完全に文字でデータ化した内容に比べると精度が落ちます.その点,Ankiだと一瞬で検索してくれるので,タイムラグがないのもありがたかったです.

 

GoodNotesに貯めた卒試の過去問や「QA」などの資料は,上記のようにカードの参照項目に貼ったり,覚えていない内容はまたカードを作り直したりと必要そうなものをAnkiに移植していきました.

 

卒試が終わり本格的に国試勉強を始めた頃には,PCで「QBオンライン」を演習し,隣にsidecar(編集部注:iPadをMacの拡張デスクトップとして利用できる機能)しているiPadでAnkiを開くスタイルに落ち着きました.「QBオンライン」での演習をPCで行っていたのは,体感として,iPadのアプリよりも次の問題への遷移が早いと思ったからでした(編集部注:今年度より「QBオンライン」がリニューアルし,現在ではアプリ,ブラウザともに昨年度よりもサクサク演習できるようになっています!).ただ,アプリで解かない分,参照リンク機能が利用できず,手動で調べることになってしまったのは少々惜しかったです.自分でアプリを開くと遅いと感じたのと,全体の勉強量を把握するため,参照する『YN』は書籍を使用していました.

ぶんちょさんの学習風景.PCにはQBオンライン,sidecarで連携しているiPadにはAnkiが見えます.手元には書籍の『YN』や『クエスチョン・バンク』があったそうです.

直前期

上記のスタイルを続けながらも,特に卒試の直前は勉強部屋の仲間とSlack(オンラインチャットツール)で問題を出し合ったりしていました.スキマ時間ではSlackを見たりAnkiを見たりしながら有効活用しました.

国試直前期では,友人とテレビ電話しながら横の画面にAnkiを開いて,お互いのイチオシ問題を出し合ったりしていました.Ankiにはフィルター機能があり,4色で色分けしたフラグを立てたりできます.自分の苦手とする問題や,直前に見直したいカード,友人との問題の出し合いに使いたいカードなど,色分けして使っていました. 色分けされたカードはその色で一覧することも可能です.

フィルターで「赤」に振り分けたカードのみを抽出している.

さいごに

私はAnki自体は6年の7月くらいから始めたのでスロースタートでしたが,それでも十分に自分の思うようなノート代わりとしてカスタマイズできたのでよかったです.

ただ,ポリクリをまわっている最中や,低学年の時から継続していれば,さらに自分の苦手や興味に沿ったデッキ(編集部注:フラッシュカードをジャンルごとにまとめた「束」に相当します)が作れたのではないか,もっと早く始めればよかったと思う次第です.


いかがでしたでしょうか.GoodNotesは今や多くの医学生さんが利用しているようですが,GoodNotesをいわば資料の「保管庫」として利用し,そこからAnkiに移植することで検索性の高い独自のノートを作るというこの勉強法は斬新に感じました.

この方のように,AnkiをPCで作り込むのはわりと敷居が高いように感じる方もいらっしゃるかもしれません.しかし,iPhoneやiPadアプリでは一部機能は制限されますが,フラッシュカードとしては必要十分に使えますので,ぜひ試してみてはいかがでしょうか.

もちろんPCでゴリゴリにAnkiを使うのもアリだと思います.実はかなり老舗のアプリなので,追加のアドオンも豊富ですし,海外の医学生などの利用動画も多数見つけることができるでしょう.

アドオンを自作しようか…などと考え始めるといよいよ奥が深い(というより沼が深い)です.国試勉強どころじゃなくなるかもしれないので,ぜひ国試後にチャレンジすることをおすすめします!

また,われこそはこんな使い方をしている!という方がいらっしゃいましたらぜひ教えてください!!

それでは引き続き体調には気をつけて,がんばってください.

(編集部 K.I)

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