レビューブック 必修・禁忌(第5版)
[6年生向け]【国試体験記】まだ間に合う!10月から始める必修対策
こんにちは.編集部のN.H.です.
6年生のみなさんはマッチングや実習も終わり,国試対策に本腰をいれている頃かと思います.
本日は,国試直前の10月に初めて国試対策における必修ブロックについて知り,超駆け込みで必修対策を始め,見事第117回医師国試に合格した先輩の体験記をお届けします.まだ必修対策を始めていない方も,諦めずに頑張りましょう!
必修が怖くなった君へ届け,短期集中型対策
昭和大学 Aさん
●まえがき
私が必修の怖さに気づいたのは10月の卒試です.昭和大学は国試形式(2日間)の卒業試験が10月半ばと11月半ばの2回にわたって行われます.出題範囲は全科目で,難易度は国試ベースで対策していたら受かるものです(科によって国試レベルを超えますが…).
合格基準は,2回の合計で一般・臨床75%,必修80%以上で,どちらも最終日に解答が配られるのですぐに点数が分かります.実は,「Q-Assist」で分野別の講義動画も見終わっていない状況で卒試を受けました.そこで,必修8割を死守することの難しさに直面しました.どんなに他の勉強を頑張っても,必修が8割に届かなければ合格できないのです.
私は,卒試に向けて短期集中型必修対策をして,最後の国試まで乗り切りました.今回は,その勉強方法を教えたいと思います.
●そもそも必修とは
国試は「一般・臨床」と「必修」に大きく分かれており,それぞれに合格基準があります.「一般・臨床」の合格基準は毎年相対評価で変動し,「必修」は8割以上と決まっています.両方の合格基準を満たして初めて合格なので,一般・臨床は基準を満たしていても必修が8割を下回れば「必修落ち」といって不合格になります.さらに,通常1問1点のところ,必修の臨床問題(●歳男性,主訴:~で始まる問題)は1問3点なのです.この「3点問題」が,8割に到達できるかの鍵を握っています.
私は,これまで模試を受けることもありましたが,進級に関わるわけではないため必修を全く意識してきませんでした.もっと言うと,「3点問題」と「必修落ち」の存在を卒試に入る秋まで知らずにいました.
必修問題は「基本的で簡単な問題の集まり」と認識して何も対策をせずにいたら,卒試で痛い目を見ました.全然違ったのです.必修には必修的な考え方,よく問われるテーマがあります.これを,『クエスチョン・バンク vol.7(必修問題)(以下『QB必修』)』の演習を通して体得しなくてはいけないのです.
●すぐさまQB必修に取り掛かる
勉強が進んでいた周りの友人に必修の点の取り方を尋ねると,口をそろえて「QB必修を全問やりきること」と返ってきました.まず私が驚いたことは,そもそも「必修対策」という概念があることです.そして,点数が安定している人は「きちんと必修対策をしていた」ことです.いくら時間がない中でも,これはやらざるを得ません.
実際にどういう風に演習をすすめたか説明します.
QB必修は予想問題を除くと約1080問あります.これを,1回目の卒試後10月中旬から毎日50問ずつやるとノルマを決めました.
コツは短期間,短時間にガッとやることです.私は,分野別の講義動画視聴や1周目問題の演習,公衆衛生も進めなくてはならなかったので,電車での通学中や昼食後の少し眠くなる時間,講義動画視聴に飽きた時などのスキマ時間に詰め込んでいました.
また,「主要症候」「主要疾患・症候群」は臨床問題で,1問あたりの時間がかかってしまうため,他のテーマの問題とうまく組み合わせて勉強時間のバランスが良くなることを意識しながら,1ヶ月前にスケジュールを立てました.最低50問がノルマなので,次の日の必修以外の勉強が多いと分かっていたら,今日は必修を20問多めに解いておくなど,1日2日単位の調整をして絶対にマイナス進捗にならないように工夫していました.
●必修対策で意識すること
上記で必修的な考え方があると言いましたが,問題演習を通して「より妥当な選択肢はどれか」を選べるように意識しながら取り組むことで身に付いてくると思います.私は,「正解か分からないけどバツにはできない」「問題文のここに書いてあるから作問者はこれを答えにしたいんだろうな」と考えながら問題演習に取り組んでいました.
解説を読んでもはっきり分からない時は,演習が進んでいる友人にどんどん質問しました.もし大切なことだったら調べて根拠を見つけ出しているだろうし,気に留めずに流していいことだったらサラッと答えの暗記で済ます,といったように短い時間の中で要点をおさえた勉強ができるからです.
私は,必修を2周する時間がなく,1周目で×と△(解いた時は○だったが不安だからもう1度解きたい問題)だったものをまとめて,必修復習問題セット(ちなみに300問弱でした)を作り,2回目の卒試前と国試直前に解きました.また,直前期は模試と過去5年分の必修の復習を入念に行いました.
●最後に
必修対策は,勉強が全体的に進んでいない人こそ取り組んでおいたほうがいいです.なぜなら,のちのち直前期にメンタルが落ち込むことがあっても,「私はQB必修全て解いた!」という事実が自信に繋がるからです.実際に私が助けられました.
みんなが恐れる必修なのでまずは騙されたと思って,問題演習やってみてください.やったもん勝ちです.むしろ,怖さに気づけたから点数が取れるようになったんです.
受験生の皆さん,応援しています.最後まで諦めないで!ファイト!!
秋ごろから超駆け込み型の必修対策を行った先輩の体験記,いかがでしたでしょうか?先輩が活用していた『QB必修』について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください.
たくさん勉強をしてきた人でも,直前になると必修落ちが怖くなるもの.『QB必修』で必修脳を鍛えていきましょう!
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