レビューブック 必修・禁忌(第5版)
[6年生向け]【国試体験記】短期集中!!先輩が必修をマスターした方法とは?
11月に入り,いよいよ国試対策に腰を据えて取り組み始めたという方も多いかと思います.皆さま勉強は捗ってらっしゃいますでしょうか?
国試の勉強を本格的に始めてみて,「必修8割のプレッシャーがエグい」と感じた方,少なからずいらっしゃることでしょう.
8割で足切りという緊張感は,どれだけ自信があってもやっぱり不安が拭えませんよね.
必修を突破するためには,対策を早めに始め,国試当日に向けて万全な状態に持っていくという方が多いと思いますが,中には短期集中型でコスパよく進める方も!
この記事では,必修で96%を得点した先輩が12月から実践した必修対策の全貌をご紹介!
「必修は基礎が固まってから直前期に」と仰る先輩の,効率的で合理的な必修対策を元に,是非とも直前期の勉強方法を最適化してください!
必修は直前期に短期集中でマスターしよう
慶應義塾大学 N.Tさん
●必修を意識し始めた時期は?
私が初めて必修を意識したのは6年生の夏模試です.
実際に模試を受けるとその怖さを感じます.必修の怖さとは,8割を超えなければならない試験にも関わらず,半数の問題が3点問題である事です.3点問題で悩む問題に出くわすと試験中焦りますし,自信を失いかねません.
今回は私が実際に行った必修対策と,後輩の皆さんへの私なりのアドバイスを書かせていただきます.この勉強方法で私は118回医師国家試験の必修で96%の正答率を得られたので,自信を持ってお勧めさせていただきます!
●必修対策はいつからやるべきか
私が実際に必修対策を始めたのは6年生の12月です.
これを聞いて遅いと感じるかもしれませんが,私は結果的に丁度良かったと考えています.
なぜなら,直前期に必修を勉強するのが最も効率が良いからです.
ここでまず1つ目のアドバイスは,
臓器別の知識がある程度形になってから必修に取り組むのが最も効率的である
という事です.
必修では知識という面で臓器別以上の事は求められません.つまり臓器別の知識をしっかりと頭の中に入れておけば,必修の勉強をする上で新しく覚える内容は非常に少なくなるのです.まずは各予備校の臓器別講座を視聴し,必修以外の「クエスチョン・バンク(QB)」を1周はしましょう.公衆衛生も同様です.
さて,その状態で必修問題を解き始めるとどうでしょう.必修問題のほとんどがとても簡単に打ち倒せるハズです.必修は問題文も短いですし,臓器別で得た知識を復習するような感覚で学習することができます.
以上の理由から必修対策は直前期にやるべきなのです.必修が怖いのはよく分かりますが,まずは焦らずに他の分野を完璧にしてしまいましょう.
●まずは演習問題を解きまくって必修問題に慣れよう
国試受験生の間では「医師国試では周りのみんなと同じ勉強をすべし」とよく言われます.個人的見解ですが,特に必修分野はそうだと思います.なぜなら,必修で正答率が低い問題は採点除外になることが多かった印象があるからです.
周りと同じ勉強をすることで,「みんなが選びそうな選択肢」を選べるようになります.迷った時にその選択ができるかどうかが必修の運命を分けると言っても過言ではありません.この感覚を身につけた時,必修対策は完成したと言えるでしょう.
さて,ここからは私が実際に必修対策として使用したコンテンツをご紹介します.
みんながやるものといえば,もちろん「QBオンライン」ですね.必修問題には予想問題含めて1300問近くの問題が備わっており十分な問題数です.
ここで2つ目のアドバイスです.
QB必修は短期間で1周すべし
私は6年生の12月に必修対策を始めましたが,まずは必修問題は5日程度で1周しました.1日あたり200問以上解くことになりますが,臓器別や公衆衛生がある程度頭に入っている皆さんなら余裕です.問題文も短いですし,倫理問題など当たり前の問題も多いのでスムーズに解くことができます.
では,なぜ必修問題を短期集中でやるべきなのか.
それは先ほど触れた必修ならではの感覚を磨くことができるためです.
必修では「迷ったら素直に」回答するのが大切です.当たり前の問題を落とさないように,短期集中で必修独特の感覚を身につけてしまいましょう.
●さらに必修マスターになるために
ではQBだけでなく,さらに必修を極めたい方へ私から最後のアドバイスがあります.それは
「レビューブック必修・禁忌」を直前期に読もう
です.QBはあくまで問題集ですので,必修を体系的に勉強したい方には『レビューブック必修・禁忌』(以下,RB必修・禁忌)を推奨します.
RB必修・禁忌の良いところは,主要症候に限らず公衆衛生や初期救急,身体診察など幅広い内容を凝縮して扱っていることです.特に手技に関するページがあることが素晴らしいと思いました.
近年,手技に関する必修問題は増えています.
知らないとどうしようもないので,QBに加えて,出題されうる基本手技を知ることができるRBでも勉強することをお勧めします.
気になったものがあれば,YouTube等で検索して動画で見ると理解が深まります.
私は12月にRB必修・禁忌を電車の中で読みながら,知らなかった事にはマーカーで線を引きました.そして1月にもう1度本を開き,マークした箇所だけ読むことで直前期に必要な分だけ知識を詰め込むことができました.QB必修を短期集中で解くのと並行してRBを読破しても良いかもしれません.
さらに,この本には禁忌注意報として禁忌肢になりうる事項がまとまっているのも見逃せません.
必修対策と並行して禁忌の確認ができるのですから,まさに国試直前期の読み物としてこれほど理想的な書籍はありません.私は国家試験当日もお守りとしてRB必修・禁忌を持っていきました.当日は必修の前に昼休みがありますので,その時間に本を開くと安心です.
●最後に
国試本番の必修では,「迷ったら素直に」回答することを心がけて欲しいです!みんなが選びそうな選択肢が見えてきたら自信を持って選んでください.もし仮に変な問題に出くわしたとしても,採点除外になりそうだなと気持ちの切り替えをすることも大切です.
国試直前期は精神的にも削られますが,それはみんな同じです!前日はしっかり休んで,自信を持って本番に臨めば皆さんなら合格できると信じています.頑張ってください!
国試が近づくと,どうしても「必修8割」のプレッシャーから必修対策にあくせくしてしまいがちですが,本記事の先輩が仰るように,「臓器別が形になってから直前期に取り組む」ことも効率的な対策方法の一つとなるようです.
国試の勉強を本格化したばかりの方は,まず「Q-Assist」の科目別講座(時間がない方は総まとめ講座もおすすめ!)や,「QBオンライン」の科目別の過去問で,ベースの知識を身に着けることを優先したいところです.
また,十分なベースが固まっている!という方が必修で求められる体系的な知識を身につけるためには,本記事でも紹介されている『RB 必修・禁忌』がおすすめです!
『RB 必修・禁忌』に関する詳しい情報は,こちらの記事も参考にしてください!
また、前述した「Q-Assist」でも「必修ガイドライン講座」という必修対策講座を配信していますので,
ベースが固まっている方はこちらもチェックしてみてください!
関連記事:「医師国家試験対策:必修対策」
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