国試

第118回医師国家試験【体験記】イヤーノート書籍版の活用法

こんにちは.編集部Hです.

みなさんは勉強は紙派ですか?電子派ですか?

「電子派」の勉強をする人が増えた最近でも,「頭に入りやすいのはやっぱり紙!」「結局最後は紙に戻ってきた」など,根強い「紙派」の医学生さんの声もよく聞きます.

本日ご紹介するのは,『イヤーノート』の書籍を使って国試対策をした「紙派」の先輩の体験記です.

『イヤーノート』を活用して第118回国試に無事合格されたYさんですが,「もう少し早く『イヤーノート』を活用し始めれば良かった」というコメントも.一体どんな勉強法だったのでしょうか.

紙派の人はもちろん,電子派の人も国試対策のコツがつまった体験記ですので,ぜひお読みください!


イヤーノート書籍版の活用法
昭和大学
Yさん


「イヤーノートを購入したら書籍版もセットで付いてきたけど,重そうだし使い方も分からないし,とりあえず部屋の隅に置いておこう…」という方も多いのではないでしょうか.

オンライン版にはない,書籍版ならではのメリットも沢山あります.私は書籍版イヤーノートを常に国試勉強の相棒にして本番まで乗り切ることができたので,その活用法を皆さんにもお伝えできたらと思います!

※私が使い込んだ相棒の書籍版イヤーノートです.

書籍版はこんな人におすすめ

①大学や家など,いつも決まった場所で勉強する人(イヤーノートを持ち運ぶ必要がない)

②場所やイメージで覚えるのが得意な人

③QBで出会った知識をちゃんとどこかに書き留めておきたい人

私の大まかな勉強スケジュール

私は,5年生からQBを解き始めました.実習で回っている診療科に合わせて解いたり,大学の総合試験対策を兼ねて試験前に演習を進めたり,というような感じでした.

書籍版のイヤーノートを使い始めたのは6年生の春頃です.イヤーノートを片手に,ひたすらQB演習に取り組み,随時映像講義も見ながら勉強を進めていました.

QBの演習方法に関してはごく一般的なスタイルだったと思います.

まずは映像講義などを見ながら分野別の1周目問題から取り掛かり,次にそれ以外の問題も分野別に解きました.その後も同じ問題を何度か繰り返し演習しました.そして最後,6年生の12月末頃からは直近5年分の過去問を回数別で丁寧に解きました.このようなオーソドックスなQBでの演習に,イヤーノートを併用したという形です.

イヤーノートを使った勉強法

私が思うポイントは,

ためらわずにどんどん書き込むこと.

イヤーノートを片っ端から覚えようとせず(オーバーワークになってしまい効率が悪い),あくまでも辞書的に使うこと

です.

QBを解き,解説を読んでいる時に重要だと思った内容をすぐに書き込むようにしていました.

また,模試の復習をする際にもどんどん書き込みをしました.

参考までに,私の書き込みの一部を以下に掲載します.

例1.重要だと思ったことを左のスペースに書き込んで補足する.

※ALSでは結局何を主訴に来院することが多いのかを端的に記載したり(具体的でシンプルなイメージがあれば症例問題で役立つ),上位運動ニューロン障害と下位運動ニューロン障害の混在が特徴であることを強調,補足したりしています.

例2.QBの解説で分かりやすいまとめが出てきたら,印刷して貼る.

※Forrester分類とそれに対する治療についての分かりやすい表があったので印刷して貼り,さらに治療薬や治療順を追加で書き込んでいます.

例3.イヤーノートは文字が多めなので,必要な部分には自分なりに図を書いて理解を深める.

※SIADHの病態について付箋にイラストを書き,補足しています.病態をイメージできていれば診断基準やその他の検査値,治療などをスムーズに理解できるようになりました.

それ以外にも,ゴロを書き込んだり,疾患を横断するような知識(ex.巨大脾腫を呈する疾患)を付箋で貼ったり,QBを解く中で混乱した内容(ex.シクロスポリンとシクロホスファミドの使い分け)を付箋にまとめたりしていました.

良かった点

・イヤーノートを使い込んで勉強していると,少し応用の内容まで自然と学習できる.

→国試を解く上で最低限の知識だけでなく,周辺の+αの知識まで自然と学習できるので,少し細かい知識が問われても比較的対応しやすいです.細かい知識が問われがちな夏のマッチング試験や卒試対策にも良いと思います!

自由に書き込みができる.

→自分で書き込んだり,ラインマーカーを引いたものは圧倒的に覚えやすいです.オンライン版だと書き込み方に制限があり,自由な書き込みはしづらい場合があります.

場所やイメージで覚えられる

→電子版は便利ですが,スクロール式なので場所やイメージで覚えづらいというデメリットがあります.書籍を使い込み,いつも同じ表を同じレイアウトで繰り返し見ることで自然と頭にインプットされていきました.

使い慣れてくると,オンライン版よりも早く検索できる.

→過去問でよく問われる内容は比較的限られているので,それらの項目に付箋をつけておけば一瞬で検索できるようになります.

QBで出てきた内容そのものだけではなく,自然とその周辺知識も身につけられる.その前後に載っている類似疾患とも照らし合わせながら確認できる.

→これも疾患の概要が見渡しやすい書籍版ならではのメリットだと思います.

逆にデメリットとしては,重いので持ち運びには向かないこと,書き込みに少し手間がかかるという点が挙げられると思います.ただ,私は,一度出会った知識をしっかりと書き留めて自分のものにすることで,電子版より効率的に勉強できたのではないかと思います.

後輩のみなさんへ

ただ闇雲にQBをポチポチ解いて問題を覚えてしまうのは効率が悪いと思うので,1問1問を大切にしてその内容を自分のものにすることが重要だと思います.私は,5年生でQBを解き始めた頃には特にメモを取らず,解説をただ読むだけというスタイルでした.しかし,それだとやはり定着しづらかったので,もう少し早くイヤーノートを活用し始めれば良かったと思いました.

学生生活は国試勉強だけでなく,部活やバイト,マッチング対策などなどとても忙しいと思うので,皆さんがそれぞれ自分に合った勉強法でできるだけ効率的に学習できると良いと思います!

この記事が,そのような勉強法を見つけるための一助になれば幸いです.


いかがでしたでしょうか.

もっと『イヤーノート』について知りたい!という方は,付録などもご紹介したこちらの記事もあわせてご確認ください!

これからも先輩の活用法を発信してきますので,ぜひご覧ください.

なお,先輩が活用した『イヤーノート』の最新版はこちらから購入いただけます!

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