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【いいんちょーの僕です。】 第3回 過去問を制する者は,国試を制す.

 

こんにちは!今春より晴れて5年生になりました,医学生の大山です.

 

…といっても,今月に入ってから一度も学校に行っていないので,進級した実感がまったくわかないのですが(涙).私たちの大学では新型コロナウイルスの影響に伴い,来月上旬まで実習中断の判断が出ました.

 

やるせない気持ちも残りますが,早期収束を願いつつ…今回も筆を進めていきたいと思います.

 

 

国試について,私は何も知らなかった

 

「QBをやり込めば,国試合格に十分な実力が身につくはず」

 

前回のコラムではこんなお話をさせてもらいました.

私の意見に耳を傾けてもらえたのでしょうか(きっとちがう涙),私たちの学年では6割を超える人がQBオンラインにて問題を解き始めています.さらに今の休校期間,大学から「自学自習としてQBを解くように」という指示もあってか,ぐんぐんと進捗を伸ばしている人もいるようです.

 

…ただそんな中,私はというと,前回の記事を書いた後からこんなことを考えていました.

 

「本当に,QBで国試に合格できるのだろうか…?(汗)」

 

正直に言いますと,前回のコラムでは「CBTは大丈夫だったし国試も大丈夫だろう」というノリで記事を書いてしまいました(すみません).…そしてよくよく考えてみたところ,私は「医師国家試験」についてあまりにも漠然とした知識しか持っていなかったことに気がついたのです.

 

そこで!

 

国試とはどのような試験なのか,またその一般的な対策とはどのようなものかについて,私は徹底的に調べていくことにしました.

 

具体的には…

 

これら50以上の情報に,ひたすら目を通していったのです.

…その結果,国試や国試対策についてそれなりに詳しくなりました(笑).

 

ということで本日は,「QBで国試に合格できるか?」というテーマについて,

調査の結果を元にあらためて綴っていきたいと思います!

 

以下の内容については,あくまで「国試未経験の学生による考察」という前提でお読みください(笑).

 

 

過去問を制する者は,国試を制す

 

「QBで国試に合格できるのか」

このことを明らかにするべく,私は真剣に調査を進めました.

 

…その結果.

 

「QBで国試に合格できる」ことがわかりました(あっさり).

 

なぜそう言えるのか.それは医師国家試験の目的や成り立ちを理解し,「国試対策とは何か?」を突き詰めた時,私たちはひとつのシンプルな結論にたどり着くからです.

 

その結論とは,「過去問を制する者は,国試を制す」という原則です.

 

この原則は非常に固く,語弊を恐れなければ「過去問にない内容は,国試合格に必要ではない」とまで言えるほど強力なものです.

 

そして実際,国試対策とは皆この原則に則っていることがわかります.

たとえば,私たちの多くが利用する国試教材について考えてみましょう.

 

前回コラムでも触れましたが,多くの会社が魅力的な動画講座を提供しています.各社はそれぞれの独自色を謳っていますが,1つの共通点があります.それはいずれの講座においても,理解度の確認には必ずと言っていいほど,「国試の過去問」がそのまま使われているということです.

 

あるいは,医学生のバイブルと言われる『イヤーノート』の学生向けコピーをご存知でしょうか.ホームページには,“『イヤーノート』は国試でできている”という言葉が掲げられています.ここでの「国試」とはもちろん「国試の過去問」を意味しており,実際の内容としては「過去問で扱われた知識がひと目でわかる」仕様の参考書となっています.

 

…つまり,国試教材とはアプローチに違いはあれど,突き詰めると「国試の過去問を解けるようにする」ためのツールであるということがわかります.このことからも,教材を提供する各社は「過去問を制する者は,国試を制す」という原則に則っていることがおわかりでしょうか.

 

 

QB派の人が不安に思うこと

 

なぜ,私はこのようなことを明らかにしたかったのか.それは,QBを中心に国試対策を進めようとするにあたって,以下のことが漠然と気になっていたからです.

 

つまるところ,過去問そのものを扱って学習しようとしているQB派の私には,「国試に合格するために,過去問以外に押さえるべきことはあるのか?」という問いへの答えを明らかにする必要があったのでした.

 

そして今回の調査で,私は「過去問を制する者は,国試を制す」という原則をあらためて確認しました.

 

ここから私は,「QBで国試に十分な対応ができるし,もし本番で過去問以外のテーマから問われることがあっても,それらが国試の合否を決定する要因にはならないだろう」ということを認識することができたのです.(もちろん,直前の予想問題などをチェックすることは大切!)

 

「QBをやり込むことはまちがっていなかった!」

 

このことに安心したところで(笑),次に話を進めたいと思います.

 

 

「過去問を制する」とは?

 

「過去問を制する者は,国試を制す」という原則を認識した上で次に問題となるのは,どのような状態であれば「過去問を制する者」と言えるのか?ということです.

 

それは,

 

この2つの尺度を使って評価することができると考えています.このどちらも不足することなく,両方が一定水準を超えるように意識しながら学習を進めることが必要となってきます.

 

それぞれの項目について,見ていきましょう.

 

 

過去問を制する①:演習範囲

 

私たちは,過去問に対してどこまで手を広げるべきなのでしょうか?ここで押さえておくべき原則として,「過去問は直近分であるほど重要である」というものがあります.それには,国試を巡る2つのトレンドが関わっています.

 

1つ目に,国試の出題形式には「単純暗記の問題から,より思考させる問題へ」という大きなトレンドがあること.そして2つ目は,出題内容についてです.新たなトレンドが毎年生まれる可能性について,厚生労働省の国試出題基準に関する以下の文言からも推察する事ができます.

 

“医療に対するニーズが拡大している近年の状況を踏まえ,社会的に要請の高い分野を含めた幅広い領域から出題する(略)”

 

以上を踏まえて,演習範囲については以下の3ステップに分けることが適切だと考えました.

 

 

STEP1:直近3回分(1200問)

冒頭,「私たちの大学では休校期間にQBを進めるよう指示があった」と書きましたが,ここでも過去3年分を優先的に解くべきと明示されていました.またその昔,国試は過去問3回分を丸暗記すれば合格できたのだとか.この「直近3回分」という範囲が重要であることは間違いないですが,同時に「これでは足りない」という認識を持つことが適切かと思います.

 

STEP2:QBの1周目問題(2876問※)

QBの1周目問題は「直近5回分+それ以前の典型問題」から構成されており,QB全体の4割弱に当たります.メディックメディア社によると,この1周目問題で国試の約6割の内容をカバー出来ていたという分析結果も.元医学生の方のブログを読んでいても,「QBは1周目問題だけでいい」と述べている記事もありました.この範囲を確実に押さえることが,合否に直結しそうです.

 

STEP3:QBの全問題(7498問※)

国試は第112回以降が400問,それ以前は500問の試験となっています.ここから計算すると,QBには10年分を優に超える数の過去問が掲載されていることになります.上のリンク先記事では,「QB全体の知識で国試の85%を解ける」とありました.また,国試には常識や類推で解ける問題が毎年5,6%存在するため,結果的にQBで国試の90%以上を対策できるといえそうです.

 

(※2020年4月17日現在のQBオンラインより算出)

 

 

過去問を制する②:習熟度

 

ここに医学生のAさんとBさんがいるとします.とある国試の過去問について,2人がそれぞれ同じ正解を導いたとしても,「彼らの学力が同じだとは限らない」ということをおわかり頂けるでしょうか.Aさんがすべてを理解した上で回答した一方,Bさんは知識もなく鉛筆を転がしただけかもしれないからです.この例が,2人の「習熟度」の違いを表しています.

 

私には,昨年のCBTまでにQBを何周もして正答率も高かったにも関わらず,再試となってしまった友人がいました.話を聞くと,「何度もやっているうちに答えを覚えてしまった」とのこと.この友人がそうした事態に陥ってしまったのは,対策にあたって「習熟度」の尺度を持たなかったことが原因かと思います.

 

「この問題について,自分はどこまで習熟しているのか?」

 

回答の○×に一喜一憂せず,常にこの意識を持って目の前の問題にあたることが大切です.

習熟度は,以下の3ステップに分けることが出来ると考えました.

 

 

STEP1:正解できる

何はともかく,正しい選択肢を選べることは大切です.それがうろ覚えやフィーリングであったとしても,あるいは運であったとしても,まずは正解したことを喜びましょう.ただし,それをいくら繰り返しても合格にたどり着くことは出来ないかもしれません.

 

STEP2:正解の理由を説明できる

合否の分かれ目となる最大のステップは,正解に至った理由を「説明できるか」ということです.理由を説明するためには,その問題に必要な知識を整理して覚えておく必要があります.このステップを乗り越えることで解答可能な問題数も一気に増えますし,国試教材の動画講座や参考書は,まさにこのサポートに大きな力を発揮していると思われます.

 

STEP3:誤答の理由も説明できる

ここでの最重要課題は,「禁忌肢」と呼ばれる選択肢を避けられるようにすることです.国試には,「禁忌肢を4問選んだら即不合格」という厳しいルールが設けられています.このように禁忌肢は合否に直結する大切な要素ですが,ここから学習を進めることは現実的ではないため,最終ステップとして徹底的に対策することが適切かと思います.

 

 

そして最後に,いま説明した各ステップが国試合格とそれぞれどのように対応しているか,イメージとして図にまとめてみました.

 

 

 

まとめ

 

今回のコラムでは,まず国試には「過去問を制する者は,国試を制す」という原則があることについて述べました.そしてその原則に伴い,QBは国試対策として適切な教材であることを確認することができました.

 

そして「過去問を制する」ことについて,それは①演習範囲②習熟度の両方を一定水準以上まで引き上げていくことであるとし,説明した各ステップを意識することで効率的に学習を進めることができることを提案しました.

 

ここまでお読み頂き,ありがとうございます.重ねて,今日お話ししたことは学生である私が様々なWeb情報を自身なりに解釈し,考察した内容であることをご理解ください.可能な限り慎重に検証をしたつもりではいますが,何かご意見などありましたら,ご連絡お待ちしています.

 

これを読んでくださった方にとって,少しでも今後の国試対策の参考になれば嬉しく思います.

 

今回は,このあたりで!

 

■筆者プロフィール

大山一慶:関東にある大学の医学部5年生.慶應義塾大学法学部卒業.株式会社リクルートへ入社後,脱サラしバンドマンに.その後いくつかのキャリアを経て,現在の大学へ入学.第252回日本循環器学会関東甲信越支部Student Award最優秀賞.心電図検定3級.ディープラーニングG検定2020#1.お問い合わせはmailもしくはtwitterまでどうぞ.