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【平成30年版医師国家試験出題基準】新ワード紹介(20)地域医療構想/地域包括ケアシステム

こんにちは,編集部Fです.連載でお送りしている,
「平成30年版医師国家試験出題基準」(適用は112回国試から)の新ワード紹介.
公衆衛生の第8弾(最終回)は,地域医療に関するキーワードとして,
「地域医療構想」「地域包括ケアシステム」をお送りします.

「団塊の世代」が全員75歳以上となり,
医療・介護の需要が増大する2025年が近づいています.

この超高齢化社会を前に,地域における医療・介護提供体制の改革が進められる中で,
“医療機能の分化・連携”“地域包括ケアシステムの構築”
特に重要なポイントですので,概要をおさえておいてください.

 

◆地域医療構想◆

2014年の『医療法』改正により,各医療機関が病床の担う医療機能を選択し,
病棟単位で都道府県に報告する,病床機能報告制度が導入されました.

医療機能については,高度急性期・急性期・回復期・慢性期の4つの区分から
選択することになっています.

都道府県は,医療機能ごとの需要や必要な病床数を推計したうえで,
医療機能の分化・連携を推進するための地域医療構想(ビジョン)を策定し,
医療計画に盛り込むことになっています.

地域医療構想は二次医療圏を原則とした構想区域という区域ごとに策定され,
以下の3つについて,定めることとなっています.

(1)2025年の医療需要
(2)2025年に目指すべき医療提供体制
(3)目指すべき医療提供体制を実施するための施策

地域医療構想の実現に向けて,都道府県は構想区域ごとに
医療関係者・医療保険者などで構成される地域医療構想調整会議を設け,
構想の達成を推進するために必要な協議を行うこととされています.

 

◆地域包括ケアシステム◆

地域包括ケアシステムは,医療介護予防住まい生活支援といったサービスが,
日常生活の場(日常生活圏域)で一体的に提供される体制のことです.

日常生活圏域とは,「おおむね30分以内でサービスが受けられる圏域」であり,
具体的には中学校区を想定しています.

2025年を目途に,高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援という目的のもと,
重度な要介護状態となっても,住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられる
体制の構築を目指しています.

2025年時点においては,高齢化の進展状況には大きな地域差があると予測されています.
そのため,市町村が地域の特性に応じたシステムを構築することが求められています.

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

8回に分けてお送りした公衆衛生の新ワード紹介も,今回が最終回です.
少しでもお役に立てば嬉しいです!

ここまで読んでいただいた皆様,ありがとうございました.

(編集部F)

 

 

第1回:適用はいつから?
第2回:何が変わったのか~問題数100問減の影響は?~
新ワード紹介(1)非閉塞性腸管虚血症(NOMI)
新ワード紹介(2)胃前庭部毛細血管拡張症(GAVE)
新ワード紹介(3)腫瘍性低リン血症性骨軟化症(TIO)
新ワード紹介(4)nephrogenic systemic fibrosis(NSF)
老年医学にかかわる新ワード4つ
新ワード紹介(5)サルコペニア
新ワード紹介(6)運動器不安定症
新ワード紹介(7)運動器症候群(ロコモティブシンドローム)
新ワード紹介(8)フレイル
新ワード紹介(9)家族性低尿酸血症
新ワード紹介(10)タンデムマス・スクリーニング
新ワード紹介(11)ジカウイルス感染症
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新ワード紹介(13)アシネトバクター感染症
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新ワード紹介(16)ジュネーブ宣言
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新ワード紹介(22)ACTH非依存性両側副腎皮質大結節性過形成(AIMAH)
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