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【第4回】近づく電気,離れる電気

 

 

みんなの心電図

〜非専門医のための読み方〜

 

第4回 近づく電気,離れる電気

 

 

バックナンバーはこちら——-
▼第1回 連載のコンセプトと自己紹介
▼第2回 初学者はなぜ,心電図を苦手と感じているのか?
▼第3回 心電図でわかること,わからないこと
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前回の第3回
“電気生理学を知ることで,心電図の理解が深まる”
と書きました.

 

この第4回から本格的に読影法の解説を始めるにあたり,
まずはその電気生理学のお話をします.

先に述べておくと私は物理学がとても苦手です.
ですから,電気生理学といってもベクトルがどうだとか
細かい話を持ち出すことはしたくありません.

 

ただし,電気の流れと波形を考えるうえで
2つのルールを覚えることをここではオススメします.

 

 

ルール① 電気は+(プラス)からー(マイナス)に流れる

 

これは小学生でも知っている電池の性質ですから
さほど覚えるのに苦労はしないルールでしょう.
“何をいまさら”と感じる人も多いと思いますが,
虚血の心電図変化を説明するときには
心臓の内膜の細胞と外膜の細胞の電位勾配の差を理解する必要があり,
プラスからマイナスへという電気の流れは重要です.

 

 

ルール② 電極に近づく電気は上向き,離れていく電気は下向きにふれる

 

心電図では,電極に近づく電気は上向き
離れていく電気は下向きに記録されます.
このルールは今後の説明にも度々でてくるフレーズで,
身に着けることでより電気の流れを

直感的に感じることができるようになります.

 

 

このシンプルなルールを駆使しながら,
まずは刺激伝導系が
「なぜ正常PQRST波を形づくるのか」
ということを次回から解説していきます.

 

 

今回のまとめ
●電気生理学の最低限のルールを2つ覚えよう
ルール① 電気は+(プラス)からー(マイナス)に流れる
ルール② 電極に近づく電気は上向き,離れていく電気は下向きにふれる

 

 

 

 

著者:Dr. ヤッシー
内科医.心電図読影へのあくなき探求心をもち,
循環器非専門医でありながら心電図検定1級を取得.
これまでに得た知識・スキルを臨床現場で役立てることはもちろん,
教育・指導にも熱心.若手医師だけでなく,
多職種から勉強会開催の要望を受けるなど,頼られる存在.

 

→【第5回】電極のつけ方と基本波形

 

 

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–「みんなの心電図」目次–

【第1回】連載のコンセプトと自己紹介
【第2回】初学者はなぜ,心電図を苦手と感じているのか?
【第3回】心電図でわかること,わからないこと
【第4回】近づく電気,離れる電気
【第5回】電極のつけ方と基本波形
【第6回】P波はⅡ誘導とV1誘導を見よ (刺激伝導系その1  心房の伝導)
【第7回】心房から心室へは1本道(刺激伝導系その2 房室結節の伝導)
【第8回】心室壁の高速道路と一般道 (刺激伝導系その3 ヒス-プルキンエ線維の伝導)
【第9回】心室壁はつっかえないように縮んで,伸びる(QRST波形理解の下準備その1)
【第10回】パッチクランプ法でみる細胞1粒の活動電位(QRST波形理解の下準備 その2)
【第11回】QRST波形の成り立ち(刺激伝導系その4 心室の興奮と弛緩)
【第12回】QRS波の胸部誘導でのグラデーションを感じよう 【第13回】心電図を確認する眼の動き
【第14回】冠症候群の診断は合わせ技1本
【第15回】心筋梗塞の心電図の成り立ち (1)T波増高
【第16回】心筋梗塞の心電図の成り立ち (2)ST上昇
【第17回】心筋梗塞の心電図の成り立ち (3)異常Q波
【第18回】心筋梗塞の心電図の成り立ち (4)冠性T波
【第19回】心筋梗塞の心電図は出る順番が大切
【第20回】心内膜下虚血の心電図 ST低下
【第21回】ST変化の鏡面像(Mirror image)
【第22回】冠血流域と誘導の対応関係
【第23回】速読式 心拍推定
【第24回】速読式 QT延長推定と基礎疾患
【第25回】頻脈の読影が心電図では最も難しい
【第26回】頻脈性不整脈の分類 (1)上室性と心室性
【第27回】頻脈性不整脈の分類 (2)上室性頻脈の種類

 

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